色々なアクセントにイディオムの学習、生きた英語を聴く機会にもなり、英語学習の教材としても使える海外ドラマ。
英語学習として使用するなら、繰り返し観ることが必要になりますが、好きなドラマでないと観るだけでも大変ですよね。自分に合わないドラマは観るだけでもキツイ。。
子供の頃から海外ドラマが大好きな私。
「海外ドラマが多すぎてどれを観たら良いのかわからない!」
「自分好みのドラマはどれだと思う?」
と友人に聞かれることも多いので、海外ドラマについてのレビュー等を書くことにしました。
お気に入りのドラマを見つけるお手伝いができればとても嬉しいです。
英語学習にも?シリーズ!おすすめ海外ドラマ<私の“初めて”日記>とは?
概要
- 原題:Never Have I Ever
- 公開年:2020年
- シーズン数:1シーズン(シーズン2への更新決定!)
- 話数:全10話
- 1話あたりの時間:約30分
- 制作国:アメリカ
- Netflixオリジナル作品
あらすじ
インド系アメリカ人のデービーはさえない高校生活を過ごしていた。負け組から勝ち組になるため、親友であるエレノアとファビオラとともに作戦実行を企てるものの様々な困難が待ち構える・・・。
キャスト
デービー/マイトレイ・ラマクリシュナン
この物語の主人公。父親を亡くし、足が麻痺するという辛い1年を経験。
でも、基本的にポジティブでまっすぐでパワフル!自分に正直な女の子です。
実際はインド系カナダ人のマイトレイ。スリランカでの内戦後に難民としてカナダへ来た経緯があるそうです。
なんと15000人の中から主役を勝ち取った新人女優。トロントの大学への進学を先送りにしてこのドラマへの出演を決めています。
劇中でデービーはハープを演奏していますが、実際に弾けるように練習したとのこと!(ピアノやヴァイオリンも弾けるそうです)すごいですね!
学ぶことが大好きだそうなので、これからどんどん特技が増えそうですね。
エレノア/ラモナ・ヤン
デービーの親友。演劇部。女優を目指している。カラフルな洋服が大好き。
ラモナは香港の家系のようですね。8歳まで香港とアメリカを行き来していたそう。
大学はアメリカの大学を卒業。
ファビオラ/リー・ロドリゲス
デービーの親友。ロボット工学部の部長で、ロボットを作っちゃってます(すごい!)
後半である告白をしますが、「良かったね~~!」と思うと同時に、彼女のこれからが楽しみです。素直に生きやすい世の中になってほしいな。
パクストン・ホール・ヨシダ/ダレン・バーネット
学校の人気者。デービーが憧れる男子。
ヨシダ!!!ですよ。主人公の憧れの対象が日系人なんてなかなかないので、嬉しいです。
日系人は脇役が多いので、アメリカのドラマではすごいことです!!ダレン自身も実際に日本の血を引いているそうで、それにちなんで役名に「ヨシダ」が加えられたとのこと!
ティーンを演じていますが、実際は1991年4月27日生まれのアラサーです。ティーンの役でも違和感が無いですよね!
これからの活躍に期待したいです!
ベン/ジャレン・ルイソン
デービーのライバル。成績を競い合っている。家族がリッチで豪邸に住むが、孤独な模様。
デービーと課外活動をきっちり分けているエピソードが微笑ましい(笑)それだけの頭脳と才能と意欲があるのもすごいですよね。なかなかイイ奴です。
ナリーニ/プールナ・ジャガナサン
デービーの母親。皮膚科医。
移民としてアメリカへ。インドの文化やしきたりをとても大切にしている。
移民であることから派生する悩みは想像することしかできませんが、自身は祖国で暮らした経験を持つ移民一世、子供はアメリカで育ったアメリカ人である移民二世というところで悩むことは多いのだろうなぁと思いました。祖国で暮らした経験があるのと無いのとでは考え方も全然変わってくることでしょう。
カマラ/リチャ・ムールジャニ
デービーのいとこ。大学のためにアメリカへ。世の中の男性を虜にしてしまう美女。
美女なのにちょっと抜けてたいたり、ズレていたりするところが可愛らしく、クスッと笑えて微笑ましくなります。都会の美女なのに、中身は素朴みたいな。デービーが歩けなかった期間はお世話もしてくれたようですし、優しいいとこのお姉さんです。
個人的な感想
こんな感じのドラマでした!
とにかくおもしろかったです!一気見しました!10話が一瞬のようにあっという間でした。ストーリーが良い!キャラクターが良い!考えるべき問題も出てくるのですが、重すぎず描かれているので見やすい!
ドラマの評価が高いことも、各国のNetflixでランキング1位になったことも納得です。
ジャンルは学園ラブコメディです。ティーンのロマンスたっぷり!
アメリカのティーンドラマは過激な描写が多いですが、このドラマはいたってマイルド。
スクールカーストの描写はあるものの、過激さはなくとても平和です。
主人公やその周りの人々には変わった部分はあるものの、親しみやすということも人気になる理由の1つなのかも。
ナレーターが元プロテニスプレーヤーであるジョン・マッケンロー!これもおもしろいなぁぁと思った部分ですね。ナレーション中にコメントしたりするんですが、それがまたウケる(笑)
ナレーターについては途中でサプライズがあります♪
原題の「NEVER HAVE I EVER」 は 「今まで経験がしたことない・・・」という意味。アメリカの飲みゲームでもありますね。(経験済みか未経験かを明らかにしていくゲームで、秘密がどんどんバレてしまうという。)
若い頃にはたくさんの“初めて”があるもの。誰もが皆、大人になってから思い出すと恥ずかしい思い出を抱えているものではないでしょうか。今考えると、イタかったなぁなんていうエピソードもありませんか?そんなまだ未完成で不安定な時期に色々なことを経験していく過程を描いています。
ティーンの視聴者は同じような悩みで共感できたり、大人の視聴者は若い頃にその悩みがあったなぁ~と共感できたりするはずです。
インドの文化を学ぶこともできますし、文化の違いが数多く存在するアメリカの現実を垣間見ることができます。自分のルーツであるインドの文化と生まれ育ったアメリカの文化の間で揺れるデービー。しかし、彼女の母親はインドで育った背景を持ち、インドの文化をとても大切にしているがゆえに考え方が違うなどしてなかなか納得できないことも多々あり、衝突してしまうことも。
2つの文化を抱えるデービー。難しいところだと思います。実際はアメリカ文化の中で育っているんですもんね。インドの文化について理解できない部分があることは想像できます。ただでさえ色々なことに葛藤しながら生きている10代。複雑だと思います。
しかし、異国で夫に先立たれ、突然1人で家庭を守り、子育てをすることになったナリーニの立場を考えると・・・医者として安定した仕事があるとはいえ、不安だろうなぁ。
デービーのポジティブさ、まっすぐさ、素敵だなぁと思います。わがままだったり、自分の欲望を優先させてしまったり、「デービー、それはダメだよ!」という部分はあるのですが、10代ならではというか、成長過程にはあることかなと。大人になると先に頭で考えてしまうようになったりしがちですし、デービーのまっすぐで勇気ある行動は見習いたいものです。
ここがイイ!
◆アメリカの学園ものに必ずあるスクールカーストはあるものの穏やか
◆暴力的・過激的なシーンが無く、安心して観ることができる
◆キャラクターが親しみやすい
◆異文化、多文化に触れられる
◆多様性がある(マイノリティが主人公)
◆誰でもきっと共感できるだろう部分がある
◆移民の人々の悩みや葛藤を垣間見ることができる
◆ナレーターが面白い(ジョン・マッケンロー&*****(ネタバレへ))
ここがウーン・・・かも?
◆衝撃的なサプライズや劇的展開はない
◆こじらせ女子を見たくない人には向きません
英語学習にはどう?
日常生活を描いています(英語学習には日常生活を描いたものが良い)し、時間的にも話数的にもボリュームがちょうど良いと思います。
セリフは長すぎずいいサイズにまとまっており、使える表現も盛りだくさん。
ティーンものですし、新しいドラマなので、最近のスラングも学べます。
インド英語のアクセントを学ぶことができます。(インド英語の中では聴き取りやすい方だと思います)
ナレーションに特徴がありますし、少し早口かなぁという部分もあり(ゲストナレーターは早口と言われている方です)、さらにインド英語のアクセントがありますので、リスニングは初心者には難しいかもしれません。
伏線でつながっていますし1話完結という話ではないですが、1話ずつテーマでまとまっているので繰り返し観られるのではないかなと思います。(これは個人差が大きいので何とも言えませんが)
さいごに
ティーンものが好きなら、ストーリーもテンポもキャラクターも良く、とにかくおもしろいのでおすすめです!「とにかく観てー!」と思います。(もしかしたら、ティーンものがあまり好みではないという方もこのドラマは楽しく観ることができるかも)
主人公の背景には悲しい過去があり、また、10代ならではのイタさのようなものがありますが、前向きでまっすぐで明るくて、応援したくなります。
ティーンの学園ものというだけでなく、アメリカの移民家族が抱える問題を扱っていたりします。しかしながら、重苦しくなく見やすいです。
1話の時間も話数もコンパクトなので、あっという間に観終わってしまう可能性大。
ぜひ楽しんでいただきたいです。
ネタバレを含んだものを読んでも大丈夫!という方はこちらもご覧ください。
6話目だけはなぜかナレーターがアンディ・サムバーグに!!なんと豪華な!!(個人的に大興奮!この情報を知った時はもう楽しみで仕方なかったですね~~)
途中で「リバーデイル」も出てきますし、ちょこちょこプチッとしたサプライズがあるのは楽しいです。
コヨーテガール!!の件は、酔っぱらっていましたし、コヨーテを身近に感じた経緯があるので笑っちゃいけないと思うのですが、急に噛みつかれちゃった時は笑ってしまいました(笑)でも、コヨーテガールになれて良かったね、デービー!と。アメリカの学校はスクールカーストがあっても認める時はちゃんと認めるということがあるので、そういう部分はいいところだなぁと思っています。